脳血管障害にならないためには高血圧や高脂血症、糖尿病などの生活習慣病を予防することですが、こうした生活習慣病はアルツハイマー病の発症も早めることが最近わかってきました。アルツハイマー病および認知症予防については、海外でさまざまな研究がなされており、メタボリックシンドロームの人はアルツハイマー病になりやすいことが報告されています。
認知症予防には、頭を使う習慣、適度な運動、食べ物をよくかむこと、社交の場に積極的にでること、ストレスを避けることなどがよいとされています。
脳を活発に使うと神経細胞の間の新しい繋がりを増やし、新たに神経細胞を作る可能性もあります。最近の脳科学によれば、脳の中でも記憶をつかさどる海馬の神経細胞は増えることが確認されています。複雑に入り組んだロンドン市内の道を走るタクシー運転手の脳を調べたところ、ベテラン運転手ほど海馬が大きいことがわかりました。物事を学習することが海馬神経の増殖能力を高めるのです。
運動は脳の血行をよくし、神経ネットワークの発達を促します。使わなければ衰えるのは身体も脳も同じです。複雑な仕事をこなした人は認知症になりにくいこと、多くの身体活動をしている人、そして活動時間数よりも活動の種類が多い人ほど認知症になりにくいことが報告されています。
◆「脳のアンチエイジング」 = 脳の老化予防
『体の健康』に対して『脳の健康』についてはどうでしょうか? ”脳のストレッチ” をしたり ”脳のトレーニング” をするということは、街でもまだあまり見かけたり聞いたりしません。
”アンチエイジング” という言葉をよく耳にするようになりました。 ”アンチエイジング” というのは『加齢に伴う症状の予防と治癒』ということが本来の意味です。脳の働きが関係する判断力や意欲の低下、読み・書き・計算能力の低下、運動機能の低下などは、”脳のアンチエイジング” を行うことで予防でき、また脳の老化そのものも予防できると言われています。
◆人の名前が思い出せない… 集中力がなくなった…
生まれた時には140億個ほどあった人の脳細胞は、70歳になると約半分になり、生まれた時から脳の老化は始まっていると言われています。
・人の名前が思い出せない
・何をしようとしたか忘れてしまう
・計算が遅くなり、億劫になってきた
シニア世代の方々に限らず、若い頃にくらべて脳の働きが衰えたのでは? と感じておられる方も多いと思います。 現代に生きる私達は、長寿に恵まれた分、”脳の老化” に長い時間向き合うことになった、と言えるのではないでしょうか。
パソコンはキーボードで文字を入力したり、マウスを使ったりとよく指先を使います。
実はパソコンはそうやって指先を使うことで脳が刺激されること、年賀状を作ったり、デジカメの写真を取り込んだりと、様々に頭を使うことから認知症予防にピッタリなんです。
「脳の血流状態」=「脳の活性化」=「脳の老化防止」
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パソコン操作や読書やカード遊びなどの環境刺激がアルツハイマー病のリスクを減らすと経験的に言われていましたが、実際に、トンネルや回転車などのおもちゃを入れた豊かな環境で育ったマウスの脳では、βアミロイドを分解する酵素が増加していることが実験によってわかりました。
今は、一家に一台パソコンがあるのは当たり前になってきています。
パソコンが使えるようになれば、インターネットで色々な情報を簡単に見ることができます。それ以外にも買い物や写真の整理、子供やお孫ともメールでやり取りができます。
パソコンを使った予防は、パソコン操作の上達だけでなく、同じ目的を持った方々との交流も重要です。それが認知症の予防にもつながります。
アルツハイマー病の原因物質であるアミロイド蛋白は長い年月をかけ蓄積されます。そのため、健康な時から予防することが大切です。日頃モノ忘れなどが気になる方、生活習慣を変えたい方は是非ご参加ください。